色の基礎知識
色の三要素
色には色相、明度、彩度という三つの要素があります。
それぞれの要素を考えながら、家の配色を考えましょう。町によっては、景観条例がありそれぞれのマンセル値(色)の上限が定められているところもあります。
特に注意すべき要素は、彩度です。派手な色を外壁に選ぶと、騒色となり、町にとって公害になります。周囲に馴染む配色を心がけましょう。
マンセル表色系(色立体)
マンセル値とは、色彩を色の三属性(色相・明度・彩度)に分けて数値表現した体系です。
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色相
赤・青・黄色といった色合いや色味の違い。色相環で見た際に反対側にあるものは補色関係で互いを引き立てる色。世界で最も人気な色は青色。
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明度
色の明るさ。光の反射率に関係し、反射率の高い黄色は明るい色、反射率の低い青色は暗い色となる。無彩色(黒・灰・白)は明度のみを持ち、白は高明度、黒は低明度。
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彩度
色の鮮やかさ。派手・地味。家の外壁に高彩度色を選ぶと失敗しやすくなる。
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色の自然な明度比
色には自然な明度比というものがあります。例えば、日なたの葉は明るく黄みの緑に見え、影では暗く青みの緑に見えます。このように隣接する色相は、黄に近い色を明るく・青に近い色を暗くすれば、自然になじんだ安定さを感じさせる配色になります。これが、色相の自然連鎖といいます。色相の自然連鎖に従った配色をナチュラルハーモニー逆に配色したものをコンプレックスハーモニーといいます。
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ナチュラルハーモニー
黄色に近い色程、明るくなるように配色致します。自然に馴染んだ配色になります。
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コンプレックスハーモニー
ナチュラルハーモニーとは逆に、黄色に近い色程、暗く配色します。人工的な配色になります。
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バランス
上を明るく、下を暗く配色します。安定した雰囲気になります。
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アンバランス
上を暗く、下を明るく配色します。躍動感のある配色になります。
色のバランス(比率)を考える
ベースカラー(外壁)70%
全体の印象を決める重要な色です。塗装面積が最も大きい「ベースカラー」部分は、全体の60〜70%くらいになるよう構成します。
アソートカラー20%
ベランダなどの出っ張った箇所の色を変えたい時などに、使用する配色方法。
アクセントカラー10%
樋・窓枠・破風板等の箇所に、個性を演出したり・全体を引き締めたり、という役目をします。
ルーフカラー(屋根)
ベースカラーの次に大きな面積を占める屋根の色。ベースカラーとの調和に配慮し、基本は明るさや鮮やかさを抑えた色を選びましょう。
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